歯ぐき下がり(歯肉退縮)の予防と治療

歯周病専門医による診療

歯ぐき下がり(歯肉退縮)予防と身体にやさしい治療

切らない・縫わない低侵襲の治療法 RCFP で、歯ぐき本来の高さへの回復をめざします

院長が開発した治療法は、2024年に国際的な査読付き医学誌に掲載されました

こんな症状はありませんか

  • 歯が長くなった気がする
  • 冷たいものがしみる(知覚過敏)
  • 歯と歯ぐきの境目が凹んできた
  • 歯みがきを頑張っているのに、かえって歯ぐきが減ってきた

こうした症状は「歯肉退縮(しにくたいしゅく)」=歯ぐき下がりのサインかもしれません。歯ぐきが下がると見た目の問題だけでなく、むし歯や歯を失うリスクが大きく高まります

当院では歯周病専門医のもと、身体への負担が少ない低侵襲の治療から予防のアプローチまで、一人ひとりに合わせた診療を行っています

なぜ歯ぐきは下がるのか 主な2つの原因

原因 1

歯周病による骨の吸収

歯周病によって歯を支える骨(歯槽骨)が溶けると、それに伴って歯ぐきも下がってしまいます

原因 2

過度の歯磨き(オーバーブラッシング)

硬い歯ブラシで強く磨きすぎたり、不適切な磨き方を続けることで歯ぐきがすり減ってしまいます

放置するとどうなるのか

歯ぐきが下がると、本来歯ぐきで覆われているはずの「歯根(歯の根っこ部分)」が露出します。通常、口の中に露出しているのは物理的な力に強い「エナメル質」ですが、歯根の表面は柔らかい「象牙質」でできているため、次のリスクが急増します

NCCL・くさび状欠損
毎日の歯磨きや噛み合わせの力により、歯の根元がくさび状に削れてしまう現象です
根面う蝕(大人のむし歯)
露出した根元はむし歯になりやすく、進行も非常に早いのが特徴です。近年、予防歯科の発達により高齢になっても歯が多く残るようになった一方、この根面う蝕で歯を失うケースが増えています
歯ぐきが下がり露出した歯根に生じた根面う蝕の症例写真
歯根の露出部に広がった根面う蝕(当院症例)

当院の基本アプローチ 適切なブラッシングによる自然回復

当院では、不適切なブラッシング(オーバーブラッシング)を是正するだけで、歯ぐきの状態が大きく改善・回復したケースを数多く経験しています

そのため、いきなり手術を行うのではなく、まず専門の歯科衛生士によるオーダーメイドのブラッシング指導を行います。患者様の歯並びや歯ぐきの厚みなど、お一人おひとりに合わせた適切なセルフケアを習得・継続していただくことが、予防と根本治療の第一歩です

低侵襲治療 RCFP法(フラットニングテクニック)

ブラッシングの改善のみでは十分な回復が得られない場合、当院では低侵襲治療「RCFP」をご提案しています

RCFP

Root and Cervical margin Flattening Procedure

院長が開発し、20年以上にわたり「フラットニングテクニック」として施術してきた治療法です。2024年に国際的な査読付き医学誌 Cureus Journal of Medical Science に論文が採択・掲載されたことを機に、正式名称をRCFPといたしました

論文 掲載された論文を読む(Cureus・英語)A Novel and Minimally Invasive Approach Using the Root and Cervical Margin Flattening Procedure for Treating Gingival Recession: A Report of Four Cases

治療のメカニズム

歯ぐきの下にある露出・突出した歯根表面(根面)を微小に削って平坦化(フラットニング)します。これにより歯ぐきが覆いかぶさりやすい環境と十分な歯肉の厚みが確保され、歯ぐき本来の高さへの自然な回復を促します

RCFP術前 歯ぐきが下がり歯根が露出した状態 術前
歯ぐきが下がり、歯根が露出している
RCFP術後 歯ぐきが回復し歯根が覆われた状態 RCFP術後
歯ぐきが回復し、露出していた歯根が覆われている
治療内容
局所麻酔下で露出した歯根表面をわずかに削って平坦化し、CO2レーザーで止血・固定します(施術時間は約15分程度)
費用
診察のうえ、保険適用の可否を含めてご説明します
リスク・副作用
歯根表面をわずかに削るため、一時的に知覚過敏が生じることがあります。歯ぐきの回復には個人差があり、時間を要する場合や十分な被覆が得られない場合があります。写真は当院の一症例であり、結果を保証するものではありません

RCFPの大きなメリット

  • 体への負担が少ない

    局所麻酔下で行い、施術時間は約15分程度です

  • 切らない・縫わない

    メスでの切開や縫合を行わないため、術後の強い痛みや腫れがほとんどありません

  • 審美的な仕上がり

    傷跡(瘢痕)が残らず、自然で綺麗な歯ぐきに仕上がります

  • CO2レーザーによる固定

    術後はCO2レーザーで止血と組織の固定を行うため、安全かつスムーズに治癒が進みます

外科的手術(根面被覆術・歯周形成外科)との違い

従来の根面被覆術

上顎の組織を移植する「遊離歯肉移植術(FGG)」や「結合組織移植術(CTG)」、「歯肉弁移動術」、「VISTAテクニック」などの根面被覆術(歯周形成外科)があります。有効な治療法である一方、次のようなデメリットを伴います

  • 外科侵襲が大きい
  • 術後の痛みが強い
  • 移植部の傷跡(瘢痕)が目立つ場合がある

当院では、RCFPだけでは完全な被覆が得られず、さらに患者様が完全な修復を希望される場合にのみ、根面被覆術を慎重に検討します

※RCFP後に適切なブラッシングを長期間継続することで、年単位の時間をかけてゆっくりと歯ぐきが再生・回復していくケースも多く見られます

治療後の維持・再発防止(SPT)

歯ぐきの健康を取り戻した後は、その状態を維持し再発を防ぐことが重要です

学術的にも確立されている「SPT(サポーティブ・ペリオドンタル・トリートメント:歯周病安定期治療)」として、定期的なメインテナンスを通じたプロフェッショナルケアとブラッシング状態の確認を行います。微細な歯肉退縮の再発サインや歯周病の兆候を見逃さず、一生涯ご自身の歯で噛める健康な口元を守り続けます

歯ぐき下がり(歯肉退縮)でお悩みの方へ

「歯ぐきが下がって気になるけれど、手術や痛みは怖い」という方もご安心ください。科学的根拠(エビデンス)に基づいた身体にやさしい治療計画をご提案いたします

お電話でのご予約・ご相談0479-46-0418

医療法人社団 和歯科医院
茨城県神栖市太田294-10

初診の患者様へ

歯ぐき下がり治療のよくある質問

歯ぐきが下がるのを自力で自然に治す方法はありますか

オーバーブラッシングが原因の場合、歯磨きの力加減や磨き方を改善するだけで歯ぐきが自然に回復することがあります。ただし自己流ではかえって悪化させるリスクがあるため、歯科医院で専門的なブラッシング指導を受けることをおすすめします

歯肉退縮の治療は痛いですか

当院のRCFP(フラットニング)治療はメスでの切開や縫合を行いません。局所麻酔を行いますので施術中の痛みはなく、術後の痛みや腫れもほとんどありませんのでご安心ください

歯ぐきの移植手術(結合組織移植術など)を断られたのですが治療できますか

歯肉の状態やあごの骨の形態によっては、従来の移植手術が適さないケースもあります。当院のRCFPは切開・移植を伴わないため、身体への負担を抑えながら改善を目指すことが可能です

冷たいものがしみるのは、歯ぐき下がりが原因でしょうか

歯ぐきが下がって歯根(象牙質)が露出すると知覚過敏が起こりやすくなります。さらに進行すると「くさび状欠損」や「根面むし歯」の原因にもなるため、早めの受診をおすすめします