インプラント

インプラントとは?

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不幸にも歯を失ってしまったら・・・
従来はブリッジや義歯(取り外しの入れ歯)で歯を補填してきましたがインプラントはアゴの骨にチタンのインプラント体(人工歯根)を植立して人工の歯冠を固定します。

インプラント
骨内のインプラントに人工歯冠を直接固定します。
インプラント治療は応用範囲が広く、一本だけ歯を失った方から一本も歯がない方(総義歯)まで様々な状態に対応できます。

インプラント以外の方法は?

ブリッジ(固定式)にするためには他の歯を削らなくてはなりませんし、入れ歯(取り外し式)は装着感や見栄えが悪く、取り外して清掃するわずらわしさも欠点です。
インプラント治療によりこれらの欠点は改善でき、使用感はご自分の歯とほとんど変わりません。

ブリッジ(両隣の歯を削らなければいけません)
他の歯を削って橋渡し(ブリッジ)した人工歯冠をセメントで装着します。
インプラント治療は応用範囲が広く、一本だけ歯を失った方から一本も歯がない方(総義歯)まで様々な状態に対応できます。

義歯(取り外し式)
取り外し式の義歯は他の歯に金属のバネを掛けて固定します。
前歯だとバネが見えてしまい審美的ではありません。

インプラントの治療の流れ

1. 診査・診断

1)一次審査(CT撮影)
インプラントが埋入可能か診査診断

2)二次審査(SFまたはRGとCT)
埋入本数・位置・角度、インプラント種類など精密なシュミレーション

*スマート・フージョン(SF)
CTデータ+歯形のスキャンデータを治療計画ソフトに取り込んで計画

*ラジオグラフィック・ガイド(RG)を装着しCT撮影
CTデータ+ラジオグラフィックガイド装着した
CTデータを治療計画ソフトに取り込んで計画

2. 治療計画

治療計画(見積り書)の説明と相談

固定式、可撤式などの上部構造の種類と骨造成等の費用の説明

3. インプラント埋入手術

ノーベルガイドを用いた埋入手術+骨造成等
(所要時間 10分~60分)

*ノーベルガイド
CTのデジタルデータを専用ソフトで治療計画を立案し埋入手術用のマウスピース(サージカルガイド)を作成。
手術が低侵襲・短時間で安全に施術できます。

4. 上部構造作成・装着

治癒期間
埋入手術後、上顎で4ヶ月、下顎で3ヶ月の治癒期間

5. メインテナンスと保証について

メインテナンス
インプラント、歯周病のメインテナンス期間は3ヶ月〜6ヶ月毎
また、ナイトガード(歯ぎしり用マウスピース)の使用を強く推奨します。

保証について
保証期間はインプラント体は5年間、上部構造は3年間。

保証を受けるためには3〜6ヶ月のメインテナンス受診、ナイトガードの使用が前提条件。
口腔衛生不良や糖尿病など全身疾患に起因する場合、通常使用以外の外力等によるインプラント体および上部構造の損失、破損は実費負担となります。

実際の治療例

インプラントを利用した治療(補綴)は成功率が高く、長期間にわたり安定した機能を維持できます。
またインプラント体や治療技術・材料の進歩に伴い、以前は難しかった前歯の審美的治療やアゴの骨が少ない場合の対処法(*GBR法)や、治療期間を短縮(*抜歯即時埋入、*即時負荷)する方法も成果を上げています。

治療方法もたくさんのバリエーションがあり、部分的な欠損(1歯~数歯)から全歯欠損(総入れ歯)までほとんどのケースに対応できます。

部分欠損例:(一部分の歯がない場合)

Case1 / 1歯欠損(前歯部の審美治療例)

装着前
前歯をぶつけて一本抜きました。両隣は自分のきれいな歯なのでインプラントで治療しました。
【インプラント上部構造装着前】
両隣の歯は削っていません。

装着後
インプラントに上部構造(メタルボンドクラウン)を装着して治療終了です。
【インプラント上部構造装着後】(治療終了)

Case2 / 多数歯(2本以上歯がない場合)
人工歯根(インプラント)を2本以上植え込みブリッジや連結冠を固定します。

術前
歯周病で上の臼歯部4本抜歯しました。現在は取り外しの義歯を使用しています。
インプラント診査のための歯科用レントゲンです。

インプラント埋入手術後
インプラント手術後の確認のためのレントゲンです。

術後
インプラントブリッジを固定して治療が終了しました。
治療後はご自身の歯と同じに使えます。治療期間は約5ヶ月。

全歯欠損例:(歯がほとんどない場合)

Case3 / 固定式、フルブリッジタイプの治療例
固定式のブリッジですので使用感はご自身の歯と変わりません。4本~8本のインプラントが必要です。

治療開始時
4本の歯で入れ歯を支えていましたが、歯根が割れてしまいました。割れた歯根は抜歯しなくてはいけません。抜歯後は歯が一本もない状態になります。
4本のご自身の歯が残っています。残った歯にバネを掛けて義歯を使用していましたが根が割れて歯の周りが化膿しています。

治療中
抜歯後にインプラントを埋入して固定式のブリッジを作ります。このケースでは6本のインプラントを使用しました。
フルブリッジをインプラントに固定して治療終了です。ほとんど自分の歯と同じに使用できます。

治療終了
インプラントとブリッジをセメントで固定しました。

取り外し式、アタッチメント義歯の治療例
取り外し式ですがインプラントと義歯の固定にアタッチメCase 4 可撤式(アタッチメント義歯)ントを利用するため、従来の入れ歯のように使用中に外れてしまうことはありません。2本のインプラントで可能ですので顎の骨の条件が悪い人にも応用でき治療費も比較的安価です。

治療前
以前より部分義歯を使用していますが、バネを掛けた歯が次々にダメになってしまいます。その度、抜歯と義歯の修理をしたので義歯もツギハギで見栄えも良くありません。
4本のご自身の歯が残っています。残った歯にバネを掛けて義歯を使用していましたが根が割れて歯の周りが化膿しています。

治療後
悪い歯を抜歯して、インプラントを利用したアタッチメント義歯にしました。従来の総入れ歯のように使用中外れたり、ずれたりすることはほとんどありません。
フルブリッジをインプラントに固定して治療終了です。ほとんど自分の歯と同じに使用できます。

アタッチメント義歯について
アタッチメントもたくさん種類があります。このケースではボールアタッチメントを使用しました。
インプラント2本にボールアタッチメントを使用して義歯を着脱します。義歯内面にボールを受けるアタッチメントを装着します。

実際の治療計画

インプラント以外の方法との比較、顎の骨や噛み合わせなどのお口の状態、患者様の希望、治療期間と治療費用、治療のリスクを説明・相談した上で決定します。

難しいケースでは途中で治療方法を再検討し変更する場合もあります。